自宅に住み続けられるはずが… ~リースバック契約にご注意を~
この記事を書いたのは:乙井 翔太
リースバックを要因とする法的トラブル
近年、シニア世代の間で「リースバック」という不動産取引が注目されています。その一方で、高齢者の生活を脅かす法的トラブルが発生し、また、様々なトラブルが想定されます。
①「住み続けられる」と言われたのに、数年後に 突然の退去通知
老後の生活資金を得るために自宅をリースバックで売却。業者からは「ずっと住めますよ」と説明されていました。ところが、買主が別の業者に物件を転売。新しい所有者から「契約は終了です。1か月以内に退去を」と一方的に通告されました。
②口約束だった「家賃据え置き」、気づけば家賃が2倍に
自宅をリースバック契約し、月額家賃8万円で住み続けていました。業者からは「10年はそのままの家賃」と説明されていたにもかかわらず、3年後に「相場に合わせて14万円にします」と通告されました。契約書には「家賃は改定できるものとする」とだけ記載されており、口頭説明は一切反映されていませんでした。
③業者が倒産し、住む家が競売に…
リースバック契約後も自宅に住み続けていたところ、契約した業者が経営悪化で倒産。その結果、自宅が債権回収会社に差し押さえられ、競売にかけられてしまいました。新たな所有者からは「退去を」と通告されました。契約内容を精査すると、あいまいな内容で、結局住み慣れた家を離れざるを得ませんでした。
なぜ、このようなトラブルが発生・想定されるのか?
- 高齢者の「生活不安」や「孤独感」につけ込む悪質業者の存在
- 生活保護や相続の仕組みが絡み、専門知識がないと正確に判断できない
- 難解な契約書を十分理解できないまま、押印してしまう高齢者が多い
弁護士に相談することで防げる被害があります
✔ 賃貸期間・家賃・更新条項のチェック
✔ 事業者の信頼性調査(倒産歴や訴訟履歴)
✔ 成年後見制度との連携や相続の影響を考慮した助言
✔ 家族の意向を踏まえた契約見直しのサポート
ご本人も、ご家族も「不安」を感じたら今すぐご相談を
☑ 契約を急がされている
☑ 契約後に「これで良かったのか」と不安になってきた
☑ 高齢の親が一人でリースバック契約をしようとしている
リースバックは適切に使えば、安心できる老後の生活設計の助けになります。
しかし一方で、“人生最後の契約”にもなり得る重大な選択です。
「誰かに相談すればよかった」と後悔する前に、どうかお気軽に当事務所にご相談ください。
あなたの大切な住まいと人生を守るために、全力でサポートいたします。
この記事を書いたのは:
乙井 翔太