相続・遺言

遺言無効や遺留分

①遺言書作成の増加

平成24年(2012年)に「終活」というワードが流行語大賞トップ10入りを果たすなど,この数年間でエンディングノートを作成したり,遺言書を作成する人が増えてきたように思います。先般の相続法改正でも,自筆証書遺言保管制度が創設されるなど,遺言書の作成が益々増加することが考えられます。

②遺言書の内容が自分の取り分が無かったら

そうした中,例えば,遺言書の内容で「全財産を一人の人だけに譲る」というようなものも多数作成される又は既に作成されているかと考えられます。この場合,何も貰えなかった相続人はこうした遺言書に従うしかないのでしょうか。

③遺言無効

もし,遺言書作成時,作成者が認知症を発症していれば,認知症の程度にもよりますが,遺言能力が無かったとして遺言は無効となる可能性があります。そうなれば,遺産分割協議を行うことになり,法定相続分が確保できる可能性が出てきます。

遺言能力を検討するには,カルテ,看護記録,各種検査記録,診断書,認知症等の検査記録,CT等画像データ,認定調査票(介護認定)などを取り寄せ,子細に調査検討したうえ,遺言無効に関する裁判例に照らして,自分自身のケースが遺言無効と言えるかどうかを検討する必要があります。

④遺留分

遺言が無効にはならず有効だとしても,遺留分(法律で保障されている一定割合の相続分のこと)は保障されています。例えば,配偶者と子供2人が相続人の場合,詳細な根拠は省きますが,配偶者の遺留分は4分の1,子供1人につき子供の遺留分は8分の1となります。

 さらに,遺留分を算出するにあっては,まず遺留分算定の基礎財産を検討する必要があります。具体的には,A:被相続人が相続開始時点で有した財産に,B:生前贈与された財産(贈与時期等の制限あり)を加えて,C:相続債務を差し引くというものです。このAやBについては,預貯金等の取引履歴を検討して不自然なお金の動きが無いか調査し,また,名寄帳を取り寄せ不動産の存在を調査する必要があります。綿密な調査を怠ると本来取得できるはずの遺留分額が減少してしまう可能性があります。

⑤遺言無効や遺留分侵害請求は旭合同法律事務所にお任せください

以上のとおり,遺言無効や遺留分を主張するにしても,資料の検討や裁判例等を調査検討する必要があり専門性を要します。

今後遺言書を作成する人が増えてくれば,遺言無効や遺留分侵害請求の事件はますます増えてくると考えられます。今一度,本当に遺言通りに従わないといけないか立ち止まって検討する必要があります。もしかしたら主張できる事項を見過ごしているかもしれません。

旭合同法律事務所では,遺言無効の主張や遺留分侵害請求について専門的に取り扱っていますので,どうぞ,お気軽にお問い合わせください。